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- Date: Sun 07 04 2013
- Category: フォード > FORD
- Tags: American_Heritage_Models
- Response: Comment 8 Trackback 0
特集 'Late '40s & '50s フォード初の戦後型モデル '50 FORD 2 DOOR COUPE
特集の第1弾はフォードにとって戦後初の新設計車となった’49~型をご紹介します。
今回のモデルをご紹介するにあたっては、先ずこのクルマが誕生した頃のフォード・モーター・カンパニーの状況をお話しする必要があるでしょう。第2次世界大戦終結後のフォード社は混乱の極みにありました。年老いたヘンリーフォード1世は以前にも増して頑迷になり、後を継ぐべき息子のエドセル・フォードは大戦中に病気で他界していました。ヘンリーの用心棒であるハリー・ベネットが陰の権力となり、吊し上げや恫喝が横行。有能な人材は次々に会社を去り、生産現場の士気も低下して経営は赤字へと転落してゆきました。こうした中、1945年9月にエドセルの息子、つまりヘンリー1世の孫であるヘンリーフォード2世が社長に就任。フォード家の威信にかけて会社を立て直すべく行動を開始します。若きヘンリー2世は果敢にハリーベネットを解雇、自ら陣頭指揮に立ち社運を賭けた新型車の開発に乗り出しました。
↑この世代のフォードは本来当方の守備範囲からは外れているのですが、そのスタイリングと優れた機能性が何とも好ましい1台です。
X2900と呼ばれた新型車の開発は'46年に開始され、後に98BA/98HAの形式名称を得ました。最初のスケッチが描かれてからわずか14カ月でヘンリー2世のOKが出たと言われるスタイリングは、フォードらしくシンプルながら軽快でモダーンな印象です。今日的な目で見ると丸みを帯びた車体はどことなく愛嬌があり、可愛らしいとさえ言えそうですね。シャシーは新たに設計されたラダーフレームにフロントがウイッシュボーン・コイルの独立式、リアが縦置きのリーフサスという構成。V8と6気筒のエンジンは従来型を継続して使用していましたが、新設計のボディは従前車と同じ全長ながら居住空間やトランクルームの容積が拡大され、実用性が大幅に向上していました。・・・こうして’49年型として発売された新型車は大ヒットとなり、フォード車の経営再建に大きく寄与する事となったのでした。
物凄く精密な造りという訳ではありませんが、不思議と良い雰囲気が感じられるモデルです。
ご紹介するミニカーはアメリカン・ヘリテージ・モデルスという日本では聞き慣れないブランドの製品です。近年のモデルとしては比較的シンプルな部品構成ですが、それもその筈。金型はどうやら以前CHPのポリスカーとしてご紹介したホワイトローズの物を使用しているようです。ホワイトローズ版は’49年型でしたが、このモデルはラジエターグリル&バンパーを変えて’50年型とし、リアのホイールアーチにはスパッツが装着されています。アメリカン・ヘリテージ版では今の所、他に’49クーペと’50の4ドアセダン、’49セダンのタクシーがラインナップされているようです。尚、実車は2/4ドアセダン、ワゴン、クーペ、コンバーチブルなど幅広いラインナップを誇り、このモデルは販売元のショップの表記では2ドアセダンとなっていました。しかし、このルーフラインはどう見てもクーペなので、当方はクーペと表記しました。
ボディのプロポーションはなかなかに良い雰囲気。モデルのシンプルな造りが実車のそれとマッチして、物凄く精密という訳ではありませんが魅力的なまとまりを見せます。出来の良いタイヤ&ホイールが全体をキリリと引き締めて印象を良くしています。常々感じている事ですが、タイヤ&ホイールの良し悪しはミニカー全体の印象を大きく左右するように思います。このミニカー、まさか日本で販売されるとは思わずに海外調達したのですが、どうやら日本にも正規に入って来るようです。'40年代~'50年代前半の米国車と言うのも実は余り製品化されていなかったりするので、案外貴重な存在かもしれません。