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フォードGT40特集は終わった・・・筈だった。。。Spark '68 Ford GT40 #9 Winner Le Mans

前回までの記事で、当方手持ちのミニカーを総動員してのフォードGT特集を終えたばかりですが・・・。


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先回の記事で年頭からのフォードGT40特集を終了、今後発売予定のフォードGT40のミニカーとしてミニチャンプスやスパークのガルフカラーをご紹介したのですが・・・何たるタイミングかスパークの製品が発売となりました。今回発売されたのは’68年ルマンにJWA(JWオートモティブ)がエントリーしたカーNo.9、ペドロ・ロドリゲス/ルシアン・ビアンキ組のドライブで見事勝利を飾った栄光のGT-P1075です。


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↑’68年のルマンウイナー、有名なGT P1075をモデル化したスパークの新製品。レジン製ゆえのシャープなプロポーションと精密なディテールが魅力です。


このあまりにも有名なガルフカラーのGT40は、当方も特集内でご紹介し、お友達のhirokiさんも美麗な画像で紹介下さっているイクソ製の傑作モデルが存在するだけに、スパークがどんな風に仕上げて来るかとても興味がありました。


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↑フロントピラーの立ち具合やキャビンとボディの比率などディフォルメの少ないプロポーションのように感じます。


各部にエッチングパーツなどを多用して細密な仕上がりになるであろう事はスパークの他のモデルからしても容易に想像がつきましたが、注目はボディそのもののプロポーションでしょう。イクソのモデルはある意味実車以上にグラマラスで美しいボディラインを持っていますが、スパークはより正確なスケールダウンになっているように思います。・・・といっても実車をまじまじと見た事がないので個人的な印象でしかありませんが。。。


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↑有名なガルフカラーはパウダーブルーがかなり淡い感じの色合いとなっています。


フロントピラーの立ち具合やボディとキャビンの比率、車幅の感じなどかなり正確な再現がなされているように思います。フォードGTというクルマの持つ武骨でマッチョな雰囲気がよく再現されています。ノーズ部分の左右の絞り込みが強いように感じますが、実車に忠実なのかディフォルメなのかは当方には判断がつきませんでした。またガルフカラーのパウダーブルーの表現もイクソとはかなり異なっています。明度が高く、逆に彩度は低目でかなり淡い感じのブルーです。この辺りは好みが分かれる部分かも知れません。


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↑イクソのモデルとの画像比較は敢えてやめておこうと思います。


スパークのGT40、全体としてはやはり期待に違わぬ素晴らしいモデルでありました。ではイクソのモデルが色褪せてしまうか?と言うと当方は否ではないかと思います。レジン製で精密なスパークのモデルに対し、ダイキャストらしいデェフォルメと省略の美学を感じさせるイクソ、そしてよりシンプル・素朴な古(いにしえ)のモデルたちまで―。1台のクルマを様々な味わいで楽しめるのは、実車ファン、模型ファンとして幸せな事ではないかなと思います。


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(出来る範囲で・・・)総力特集!! フォードGT40 Vol.10; (最終回)1969年 最後の晴れ舞台

最後の最後に出張で間が空いてしまいましたが、、年初からお送りしてきたフォードGT40特集もいよいよラストです。


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↑毎度の事ですが・・・フォトレタッチでランプ類を光らせています。実際のミニカーは点灯しません(笑)。


1969年、デビューから6年が経過しすっかり旧式マシンとなっていたフォードGTには、もはや活躍の場はないかに思われました。しかしミラージュM2の開発が思うように進まなかったJWAは、この年のマニファクチャラーズチャンピオンシップの前半戦に引き続きフォードGTをエントリーさせます。’67年にミラージュM1として誕生し、’68年にフォードGTに先祖返りした1074/1075の2台は参戦3シーズン目となる大ベテランでしたが、68に製作された1076を加え、熟成の進んだ3台のフォードGTはポルシェ908やフェラーリ312Pを相手に善戦。1075がセブリング12時間で、1074もBOCA500マイルでそれぞれ勝利を上げました。


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↑イクソのフォードGTは、本当に何度見ても惚れ惚れします。


その後のレースにはJWA期待のミラージュM2がようやく投入されましたが、ロングディスタンスのルマン24時間はM2の搭載するコスワースDFVエンジンの耐久性に不安がありました。そのためここへ来て再びフォードGTの登場となったのでした。1074はBOCAでの優勝を手土産に引退、ルマンには1075 カーNo.6 ジャッキー・イクス/ジャッキー・オリバー組、1076 カーNo.7 デビッド・ホッブス/マイク・ヘイルウッド組の2台をエントリー。もっともレースペースではもはや最新鋭のポルシェ917/908、フェラーリ312Pに太刀打ち出来るとは考えておらず、手堅く走って出来る限り上位入賞を図るという戦略が練られていたようです。


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↑’68年型はルマンにエントリーしたJWAのマシン全3台が製品化されていますが、’69年に3位入賞と健闘したNo.7(GTP-1076)は製品化されていません。(・・・と思います。)出来る事ならウイナーのNo.6(GTP-1075)と並べたいのですが・・・。


この当時のルマン24時間レースはルマン式スタートと呼ばれる、コースグランドスタンド前右側にずらりと並べられたマシンにスタートの合図と同時にドライバーが駆け寄ってマシンに飛び乗りスタートするという方式を採っていました。この年もスタートと同時に全ドライバーがマシンに駆け寄り・・・と思ったら、カーNo.6のイクスはゆっくりとマシンに歩み寄り、他のマシンがスタートした後にゆっくりと走り出しました。前年のウィリー・メアレスのフォードGTのクラッシュのように、このルマン独特のスタート方式は様々な危険性を孕んでおり、イクスのこの行動は危険なルマン式スタートに対する批判を込めた物だったと言われています。(翌年からこのルマン式スタートは廃止された。)


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↑敵ながら天晴れ。フォードGTと最後まで死闘を繰り広げたポルシェ908ラングヘック。最新鋭マシンの917ではなく、熟成の進んだこちらが生き残る辺りがルマンの過酷さを物語っています。モデルはエブロ製でこちらも良い出来です。後に同じ仕様がミニチャンプスからも発売されました。


レースはやはり、終始ポルシェがリードする形で展開します。対するJWA陣営のフォードGT2台も快調に走行を続け、最後尾からスタートしたイクスのNo.6も着実に順位を上げていました。そして残り4時間となった頃、波乱が起きました。トップを走行していたポルシェ917がトラブルにより大きく後退、2位の908もトラブルによりリタイヤしてしまったのです。ここでトップに立ったのがNo.6 イクス/オリバー組のフォードGT。それをハンス・ヘルマン/ジェラール・ラルース組のNo.64 ポルシェ908が猛追する形となり、ここにルマン史上でも稀に見る大接戦が展開される事となりました。


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↑こちらは同じイクソのフォードGT '69仕様ですが、上の通常品と異なりルマン24時間レースを扱った欧州の書店系アイテムの物。金型は同じですが内装やエンジンルームの彩色が省かれるなどコストダウンが図られています。


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・・・ところがこの2台、それ以外にデカールの1部に違いが。。。画像下が通常品、上が書店系モデルですが、ゼッケンNo.の書体、リアカウル上部のゼッケンサークルの形(通常品は1部が直線状に切り欠かれている。)、リアカウルのタイヤの前の部分などが異なります。・・・どちらが考証的に正しいのかは・・・あまり詮索しない方が幸せかも(笑)。


2台はコース上でも抜きつ抜かれつ、ピットインのたびに順位を入れ替えるという攻防を繰り返し、とても24時間レースの終盤とは思えないような熱い闘いを繰り広げます。カーNo.7も2台の間に割って入りNo.6をサポートします。そしてそのままレースは最終ラップに突入し・・・最後はイクスのカーNo.6がトップでゴールラインを越え、フォードGT40 P1075に2年連続のルマン優勝をもたらしました。24時間を走りきって2位との差およそ百数十メートルという僅差での勝利。同一個体のマシンが2年連続で勝利するのはルマン史上では初の快挙でした。さらにNo.7も908に次ぐ3位入賞と言う、有終の美を飾るにふさわしい活躍を見せました。


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↑'66年から4年間に渡り勝利を飾ったフォードGTたち。こうして並べて楽しめるのは模型ならではと言えるでしょうか。


誰もが予想しなかった旧型マシンの勝利。こうして、フォードGTのルマン挑戦の歴史は幕を閉じました。この後はポルシェの黄金時代が続く事になりますが、フェラーリとの闘いを軸としたフォードGTの活躍は、ルマン史上の輝ける1ページとしてその歴史に留められてゆく事でしょう。


●今後発売予定のフォードGT40ミニカーについて


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↑2011年の静岡ホビーショーに展示されていたミニチャンプス製のFORD GT Mk-2。今の所ルマン本戦仕様でアナウンスされているのは#2と#3の2台。


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↑スパークからはイクソと同じガルフカラーのMk-1が・・・。画像は1/18ですが、'68の#9は1/43もアナウンスされています。1/18では今回の'69 #6も予定されているので、1/43に展開される可能性があるかも!?


お送りしてきたフォードGT特集は今回で終了ですが、1/43でもこの先まだまだ製品化の予定があります。先ずなんと言ってもミニチャンプスのMk-2!!昨年の静岡ホビーショーで見てからず~~~っと待っているのですが・・・そしてスパークからは’68年のカーNo.9が予定されています。ガルフカラーはイクソの傑作があるだけに、スパークがどう料理して来るか興味津々です。不確定情報ですが、イクソは’67年にMk-4をサポートしたMk-2Bを発売するかもしれません。他にもバリエーションモデルを中心に色々新製品が出てくるのではないかと思います。何か新しい物を入手したら、またご紹介したいと思います。


(出来る範囲で・・・)総力特集!! フォードGT40 外伝; 儚くも美しき英国フォードのマシンたち

年初からお送りしてきたフォードGT特集、今回は外伝として英国フォード製のマシンをご紹介します。


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●はかなくも美しき・・・FORD P68


アメリカ本国のフォードは'67年をもってワークス活動を終了しましたが、入れ替わりに子会社である英国フォードがグループ6の3リッタープロトタイプでFIAのマニファクチャラーズ・チャンピオンシップにエントリーする事となりました。マシンの開発にはフォードGTやミラージュで手腕を発揮したレン・ベイリーを迎え、車両製作はアラン・マン・レーシングが担当。フォードGTもビックリの開発期間5カ月で完成に漕ぎ着けました。


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↑極めて流麗なフォードP68。No.7はフランク・ガードナー/リチャード・アトウッド組で本戦に出場しますが・・・。トラブルが続出して僅か6周でリタイヤ。No.8とはノーズ形状が僅かに異なっています。


アルミモノコックノボディにF1用のフォード・コスワースDFV 3リッターDOHC4バルブエンジンをデチューンして搭載。そのボディデザインはレーシングマシンとしては極めて流麗かつエアロダイナミクスに優れる物で、CD値0.27というスペックは'68年当時のクルマとしては異例ともいえる物でした。P68と言う名称は’68年のマシンである事を意味しています。


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↑予選でクラッシュしてしまったNo.8。ペドロ・ロドリゲス/クリス・アーウィン組で出場する予定でした・・・。ミニカーはミニチャンプス製で、良好なプロポーション、安定した仕上がりです。


ご紹介しているミニカーは’68年のニュルブルクリンク1000kmに出場した2台。・・・と言っても実際に本戦に出場したのはカーNo.7のみで、カーNo.8の方は予選でクラッシュ。イギリス期待の若手レーサー、クリス・アーウィンが重傷を負って引退を余儀なくされるという痛ましい結果に終わりました。本戦に出場したNo.7も、様々なトラブルが噴出して6周でレースをおえてしまったようです。残りの’68年シーズン、優勝直前まで善戦したレースもありましたが、結局P68は大きな戦績を残せぬままに終わりました。翌年の’69年には前後に巨大なウイングスポイラーを生やした異形のマシン、P69へと生まれ変わりますが、こちらも大きな成果を上げる事無くレースシーンから姿を消してしまいました。


 


●ご存じですか?FORD GT70


フォードGTと言えばルマンをはじめ60年代のレースシーンで大活躍したGT40は有名ですし、HWで製品化されたコンセプトカーのGT90をご記憶の方もいらっしゃるかもしれません。・・・ではGT70と言ったら?皆さんはご存知でしょうか?




YouTube: Ford GT70


フォードGT70はサーキットで大暴れしたGT40とは異なり、ヨーロッパフォードがラリーフィールドに向けて開発していたクルマです。’60年代、フォードはエスコートでWRC選手権を戦い高いポテンシャルを発揮していましたが、モンテカルロなど高速ステージの多いコースではアルピーヌA110やポルシェ911に対して劣勢を強いられていました。そうしたいわばラリー用スペシャルマシンとも言えるライバルへの回答として市販をも視野に入れて開発が進められていました。GT70の意味は車高が70インチ・・・ではなく(笑)、開発年次の1970年を指しているようです。


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↑コンパクトなミッドシップスポーツとしてなかなか魅力的なまとまりを見せるフォードGT70。量産されていたら、ランチア・ストラトスの強力なライバルになっていたかも知れません。


GT70に関する情報はネット上でも少ないのですが、コンパクトなモノコックのミッドシップクーペで搭載エンジンは最大3L V6までを検討していたようです。開発にはスポーツダイレクターのスチュアート・ターナーと共にフォードGT40や↑P68でも手腕をふるったレンベイリーが関わったとされています。スタイリングはやや腰砕け感があるものの(笑)、70年代を見越した直線的で近代的なものです。(このクルマをベースとした全く別デザインのコンセプトカーも存在。)コンパクトなミッドシップスポーツ―カーとしてなかなか魅力的ではないかと思います。


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↑シンプル極まりない造りのミニカーはイタリアのポリトーイEシリーズの1台。他にコーギーもこのクルマを製品化していたようです。今日では歴史に埋もれてしまっている感もありますが、当時は注目を集めたクルマだったのかも知れませんね。


様々な記述を総合すると、6台分のシャシーと実走可能なプロトタイプ3~4台が製作され、数戦のラリーに出場した実績があるようです。前述の通り市販化も視野に入れた開発が進められていましたが、収益性の悪いスポーツカー生産に反対する労組のストライキなどにより、残念ながらその計画は凍結されてしまったと言う事のようです。


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↑ホント、この手のマイナーなレーシングカー/スポーツカーを造らせたら、ポリトーイの右に出るものは無いかもです(笑)。


アメリカ本国のフォード本体のようにビッグ・マネーを投入出来なかった事もあってか、英国フォードのマシン達は大きな成果を残す事無く消えてしまいました。しかし、そのスペックやポテンシャルには侮りがたい物が感じられ、開発や熟成が更に進んでいたら・・・と、ミニカーを眺めながらついそんな想いを巡らせてしまいました。


(出来る範囲で・・・)総力特集!! フォードGT40 Vol.9; 1968年スモールブロックGTの檜舞台。

ミラージュに続き、いよいよガルフカラーのGT40登場です!


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1967年、Mk-4によるマシン・ドライバーオールアメリカンでの勝利によりルマン2連覇を飾ったフォードは、ヨーロッパでの知名度と企業イメージ向上という目的を達したと判断、ワークス活動から手を引きました。時を同じくしてフォードやシャパラルなどアメリカ製大排気量マシンの進出を懸念したFIAは、マニファクチャラーズチャンピオンシップのレギュレーションを改定。グループ6のプロトタイプカーは3L(リッター)まで、グループ4のスポーツカーは5L(リッター)までという排気量制限を設け大排気量車の締め出しに掛かります。


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↑スモールブロックのGT40初のルマン勝利と、これまた初めてフォードにマニファクチャラーズチャンピオンシップをもたらしたP.ロドリゲス/L.ビアンキ組のNo.9(1075)。ネット上でも多くの方がこのイクソ製モデルを称賛していますが、当方も全く同意。完成された最終形GT40を実車以上のセクシーさで再現しているように思います。個人的には細部ディテールの作り込みよりも、ボディのフォルムや実車の印象を的確に捉えている事がスケールモデルにとって最も大切な事ではないかと思います。


この煽りをまともに喰らったのがJWA(・・・とフェラーリ)でした。’67年に出場させたミラージュM1はフォードGTとは別のクルマと認識されてしまい、68年も出場させるためには、プロトタイプカーとして排気量を3L以下に抑えるか、排気量5L以下のスポーツカーとして50台以上を生産し、新たにホモロゲーションを取得しなければならなくなったのです。レギュレーション改定に合わせて次世代マシンであるミラージュM2の開発に着手していたJWAは、古いフォードGTベースのM1にそうしたリソースを投入する事は得策ではないと判断。苦渋の決断として、進化・改良版として登場したM1を、ルーツでありホモロゲーション取得済のフォードGTへと戻す事としたのです。


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↑惜しくもリタイヤに終わったP.ホーキンス/D.ホッブス組のNo.10(1074)。No.9よりもシンプルな塗り分けが、それはそれでカッコ良い1台。太いタイヤをカバーする抑揚のあるフェンダーを持ったスモールブロックのGT40は、美しいとさえ言える完成度の高いマシンだと思います。


こうして3台製作されたミラージュM1の内、1号車であるM10001がそのままの形で残され、M10002がフォードGTP/1074に、M10003がGTP/1075へと”先祖返り”しました。それまでのフォードGTと異なり、ルーフセクションはスチールからアルミ製となり、前後カウルもFRPから当時最先端の素材であったカーボンファイバー製に変更されて軽量化、エンジンもシーズン途中からレギュレーション一杯の5Lに変更されパワーアップが図られました。プロトタイプの排気量が3Lに制限された事により、フォードと共にフェラーリも姿を消したチャンピオンシップは、いよいよポルシェの時代を迎えるかに見えましたが、意外や熟成され信頼性も高くなったフォードGTは善戦し、BOAC500マイル、モンザ1000km、スパ・フランコルシャン1000km、ワトキンズ・グレン6時間に勝利。マニファクチャラーズタイトルはルマンへともつれ込みます。


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↑こちらは同じく’68年のルマンに出場したウィリー・メアレス/ジャン・ブラトン組のNo.8(1079)。有名なルマン式スタートで焦ったメアレスはドアをきちんと閉めないままマシンをスタートさせ、ユノディエールのストレートでドアを閉めようとしてクラッシュ。1周目を走り切れずにリタイヤとなり本人も重傷を負ってしまいます。ミラージュM1のようなフロントスポイラーの付いたカッコ良い個体なのですが・・・これをダイキャストで作り分けたイクソもマニアックです。


そして迎えた9月、JWAは1074, 1075に新造の1076を加えた3台体制でルマンに臨みました。その陣容はカーNo.9(1075)にF1での怪我により出場できなくなったイクスに代わりペドロ・ロドリゲス/ルシアン・ビアンキ組、カーNo.10(1074)にポール・ホーキンス/デビット・ホッブス、カーNo.11(1076)がブライアン・ミューア/ジャッキー・オリバー組。最大のライバルはやはりルマン・スペシャルのラングヘック(ロングテール)908や907を擁するポルシェ軍団でした。予選でも908が1~3位を独占しその強さを見せつけます。しかし長い本戦ではそのポルシェにリタイヤやレギュレーション違反による失格車両が出てワークス勢を中心にほぼ壊滅状態となってしまいます。


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↑やはりガルフカラーのフォードGTはカッコ良いですね。イクソはこの年のマシンはNo.11(1076 )も製品化していますが・・・残念ながら当方は未入手です。


対するJWAのフォードGTも、まずNo.11が12周目のコースアウトの後にクラッチトラブルでリタイヤ、次いでNo.10がエンジンブローによりリタイヤしてしまいます。しかし唯一残ったNo.9は順調に周回を重ね、2位のポルシェに5周の差をつけて優勝。フォードワークス時代のMk-2やMk-4は7Lエンジンパワーに物を言わせて勝利を得ましたが、JWAの1075は’65年以降脇役に甘んじてきたスモールブロックのフォードGTとして初のルマン優勝を勝ち取り、同時に年間を通じたマニファクチャラーズタイトルを初めてフォードにもたらすという快挙をも成し遂げました。・・・そして栄光の1075は翌’69年のルマンでも劇的な活躍を見せる事になるのです。


― 以下、外伝を挟んで(出来る範囲で)総力特集!! FORD GT40 Vol.10に続く。―


1968年 フォードGTルマン出場車リスト


●JWA(JWオートモティブ)


No.9 (GT40P/1075)  ペドロ・ロドリゲス/ルシアン・ビアンキ 優勝


No.10 (GT40P/1074)  ポール・ホーキンス/デビット・ホッブス リタイヤ6位


No.11 (GT40P/1076) ブライアン・ミューア/ジャッキー・オリバー リタイヤ9位


●クロード・デュボア


No.8 (GT40P/1079) ウィリー・メアレス/ジャン・ブラトン


●ストラサヴェン


No.12 (GT40P/1078) マイク・サーモン/エリック・リデル



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昭和41年丙午(ひのえうま)年生まれ

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