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最近のクルマ・・・と、そのヒストリー。Ford GT Part2

さて、前回思わせぶりに終わったフォードGTのヒストリー、(・・・と言っても有名な話なのでご存じの方も多いかと思いますが。。。)Part2をお送りします。


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'66年圧倒的な勝利を飾ったフォードは、'67年も連覇を狙って新たなマシンをルマンに送り込みます。それはJ-Carと呼ばれる試作車をベースとしたMk-Ⅳでした。このあたりは当方1/43のミニカーを所有していないので、缶コーヒーのオマケミニカーでご覧に入れます。それまでのフォードGTとは大きく異なるデザインの空力ボディで、航空機の製造方法を取り入れ、アルミハニカム材をエポキシボンドで接着したモノコックにFRPカウルで大幅な軽量化を実現していました。結果は前年に続く2連覇。マシン、ドライバー(ダン・ガーニー/ジェリー・グラント)、そしてタイヤまで、オールアメリカンによる勝利・・・この結果に満足し、フォードはワークス活動から手を引きます。


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↑ローソン限定で缶コーヒーx2本についてきた1/72ミニカー。オマケながら細部のカラーリングまで'67年優勝のカーNo.1をしっかり再現しています。


・・・しかし、本当に熱いドラマは翌年、翌々年に訪れました。大排気量・高出力のマシンが締め出された'68年、フォード本体に代わってJWA(ジョン・ワイア・オートモティブ・エンジニアリング)からエントリーされたのは、軽量化や徹底的なブラッシュアップを施されていたとは言え、もはや旧式とも言えるMk-Ⅰ3台(シャシーNo.1074,1075, 1076)。迎え撃つのは当時最新鋭のポルシェ908、ルマン・スペシャルのRH(ラング・ヘック=ロングテール)。'68年はポルシェ陣営の新鋭マシンにありがちなメカニカル・トラブルやレギュレーション違反にも助けられてカーナンバー9(シャシーNo.1075)ペドロ・ロドリゲス/ルシアン・ビアンキ組が見事優勝。フォードにルマン3連勝とこの年のワールド・チャンピオンシップをもたらしたのでした。


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↑'68,'69年、同じ個体(シャシーNo.1075)が2年続けてルマン1位を獲得しました。カーNo.9が'68年、No.6が'69年仕様。ローソン限定の缶コーヒーのオマケながら、リアカウルのディテールが造り替えられていたり、かなりマニアックな仕上がりです。


そして翌'69年、新型車ミラージュM2の開発が進まなかったJAWは、またしても同じシャシーNo.のフォードGTMk-Ⅰ3台をルマンにエントリー。迎え撃つ最強の敵は最新鋭の917と熟成の進んだ908のポルシェ軍団。その圧倒的な優位は揺るぎないと思われたのですが・・・。新鋭マシンの917は相次ぐトラブルで壊滅してしまい、勝負はポルシェ908とフォードGT Mk-1(ジャッキー・イクス/ジャッキー・オリバー)による最終ラップまでの激しいデッドヒートとなりました。そして最終ラップ、トップスピードに勝る908にスリップ・ストリームで食らいついたジャッキー・イクスのドライブするMk-1は、ミュルサンンヌ・コーナーで908を抜き僅差でトップチェッカーを受けたのでした。それは旧式とも言える歴戦のマシン、シャシーNo.1075がその類稀なタフネスぶりで檜舞台に返り咲いた輝かしい瞬間でした・・・。


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ミニカーは前回ご紹介したMk-Ⅱと同じバン・モデル製。Mk-Ⅱに比べると、シンプルでややおとなしいスタイルのMk-Ⅰ。リアカウルの下に納まったエンジンも、スモールブロックとなるためそのディテールが異なります。


・・・と言う事でルマンにおけるフォードGTのヒストリーをご紹介して来ましたが、この時代のプロトタイプレーシングカーは実に魅力的なマシンが多いですね。やっぱりレーシングカーは速いだけでなく美しい方が応援する上でも感情移入しやすいように思います。美しきルマンのレーシングマシン、手持ちの中から幾つかご紹介しておきたいと思います。


●Ferrari 330 P4 '24h Le Mans '67 (Bang Model)


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'67年、フォードGTマークⅣに敗れ去ったフェラーリ330P4。'60年代~'70年代のフェラーリのレーシングマシンは極めて美しく魅力的なクルマが多いのですが、ことルマンにだけ関して言えば'60年代後半はフォード、'70年代はポルシェ等の強敵に苦戦を強いられていました。ミニカーはやはりイタリアバン・モデル製の古い製品。自国のフェラーリだけに気合いの入った仕上がり。エッチングパーツを多用した実車同様に美しいモデルで、今日再生産すればかなりの高額になりそうな造りです。


●Porsche 917 4.9L No.19 & 21 1971 (Solido)


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フォードの去った'70年代初頭のルマンはポルシェ917の独壇場となります。フェラーリは512Sで対抗しますがまたもや苦戦を強いられる事に・・・。このあたりはスティーブ:マックイーンの映画”栄光のルマン”でご記憶の方も多いのではないでしょうか?ミニカーはもう随分前になりますが、カルトグラフ製のデカール付きで再販されたソリド製。細かい作り込みはともかく、プロポーションの美しさは流石。・・・流石と言えばカルトグラフのデカールも素晴らしく、マークソフターで格闘した結果、ガルフカラーのオレンジ部分やマルティニのストライプも非常に美しくフィットしました。


・・・さて、お送りして来たフォードGTのヒストリー、知ったような事を書き連ねて来ましたが、当方の知識のほとんど全ては1冊の本、モデルカーズNo.9、1990年1月号から得たものです。美しく製作されたモデルカーを用い、実車のヒストリーを熱い筆致で綴った同書は読み応えたっぷりで、今でも時々読み返したりしています。今回も改めて読みなおし、すっかりフォードGTに惚れ直してしまいました。40年以上の時を越え、すっかりフォードの術中にはまってしまっていますね・・・。

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Comments
 No title
 フォード・GT、実に歴史的に素晴らしい車ですよね。クエンティン・ウィルソンが、名著『世界の名車』の中で《究極のスーパーカー? いや、もっと凄いものだ。究極のクルマというものだろう》と述べているだけあります。
 このキリンファイアコーヒーのオマケミニカー、私も全車持っていますよ。競技車両というか、モータースポーツには疎いのですが、GT40系は結構お気に入りです。'69 BOSS302とかもあって、いやいや中々侮れないものですよね。
 No title
事実従事様

いらっしゃいませ~。
前回、今回と気合を入れて画像てんこ盛りでお送りしてみました。文章はモデルカーズ誌の記事を自分なりに消化したものではありますが・・・。特にMk-Ⅰの遅咲きの活躍は結構泣けるアツイ話だと思います。・・・コチラも映画になっても良いような気がしますね。

いや~、オマケシリーズは私もホントにツボで全車種コンプリートの為、しばらくは缶コーヒーの消費に努めるハメになりました。(会社で同僚に安売りしたり・・・)'69Boss302も良い出来でしたが'68年型のマスタングGT390が、確信犯的にブリット仕様っぽくなってるのもポイント高かったです(笑)。車種選択のマニアックさ加減は何気にサークルK・サンクスの京商シリーズの上を行ってるように思います。
 No title
CGでお馴染みの二玄社から出ている「フォードGT」「シャパラル」。

この2冊は超オススメですよ。
 No title
あれ?前半のコメント消えてる。なぜ?

と、言う事で気を取り直して前半のコメント。

あのカラヤンもプライベートカーで使ってたGT40。
今だったらキャデラックのLMPで公道を走る様なものでしょうか(カラヤンは超が付く位のスピード狂でGT40の次はポルシェのカレラRSRを愛車にしていたそうです)?

女性的なラインの330P4、如何にもドイツ工業製品の様な917。
そして、アスリートの筋肉を彷彿させるGT40。
メーカーとそれぞれの国のカラーが出ていたこの頃のレーシングカー。
ホント、この時代のレーシングカーがある意味、一番輝いてたのではないでしょうか?

そういえば、917のオプションに公道用装備として「トランク」がありましたが、あれを公道で乗り回す剛の者はいたんだろうか?

久しぶりに「栄光のル・マン」を見たくなった桃色でした。
 No title
桃色ジープ様

いらっしゃいませ~。
あれれ、コメント消えてしまいましたか?申し訳ありません。
やっぱり映画”栄光のルマン”の影響も大きいと思うのですが、当方もレーシングカーはこのあたりが好きですね。日本のマシンが大挙して出場していた頃もそれはそれで良かったと思いますが・・・。もしフォードがレースを止めず、フェラーリ・ポルシェと三つ巴で戦っていたら・・・きっと素晴らしいヒストリーが生まれていたでしょうね。

今は上のクラスよりコルベットやアストンのクラスの方が感情移入しやすそうな感じもするのですが・・・すっかり地上波で放送してくれないので疎遠になってしまっています。。。

フォードGTはロードバージョンは結構レーシングカーとスペックが違っていたらしいですが、917はどうだったんでしょうね。公道使用はちょっと想像できません(笑)。

>CGでお馴染みの二玄社から出ている「フォードGT」「シャパラル」・・・おお、ちょっとチェックしてみたいと思います。でもシャパラルの本を読んでしまうとミニカーが欲しくなっちゃうかも!?・・・シャパラルも917も今は素晴らしい出来のミニカーが色々出ていて、それこそ”栄光のルマン”仕様のモデルもあったりするのですが・・・価格も高くなってるし当方のお給料は反比例状態なので、限られた原資は量産アメリカ車のモデルに振り向けざるを得ない状態です。。。

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昭和41年丙午(ひのえうま)年生まれ

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