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(出来る範囲で・・・)総力特集!! フォードGT40 Vol.9; 1968年スモールブロックGTの檜舞台。

ミラージュに続き、いよいよガルフカラーのGT40登場です!


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1967年、Mk-4によるマシン・ドライバーオールアメリカンでの勝利によりルマン2連覇を飾ったフォードは、ヨーロッパでの知名度と企業イメージ向上という目的を達したと判断、ワークス活動から手を引きました。時を同じくしてフォードやシャパラルなどアメリカ製大排気量マシンの進出を懸念したFIAは、マニファクチャラーズチャンピオンシップのレギュレーションを改定。グループ6のプロトタイプカーは3L(リッター)まで、グループ4のスポーツカーは5L(リッター)までという排気量制限を設け大排気量車の締め出しに掛かります。


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↑スモールブロックのGT40初のルマン勝利と、これまた初めてフォードにマニファクチャラーズチャンピオンシップをもたらしたP.ロドリゲス/L.ビアンキ組のNo.9(1075)。ネット上でも多くの方がこのイクソ製モデルを称賛していますが、当方も全く同意。完成された最終形GT40を実車以上のセクシーさで再現しているように思います。個人的には細部ディテールの作り込みよりも、ボディのフォルムや実車の印象を的確に捉えている事がスケールモデルにとって最も大切な事ではないかと思います。


この煽りをまともに喰らったのがJWA(・・・とフェラーリ)でした。’67年に出場させたミラージュM1はフォードGTとは別のクルマと認識されてしまい、68年も出場させるためには、プロトタイプカーとして排気量を3L以下に抑えるか、排気量5L以下のスポーツカーとして50台以上を生産し、新たにホモロゲーションを取得しなければならなくなったのです。レギュレーション改定に合わせて次世代マシンであるミラージュM2の開発に着手していたJWAは、古いフォードGTベースのM1にそうしたリソースを投入する事は得策ではないと判断。苦渋の決断として、進化・改良版として登場したM1を、ルーツでありホモロゲーション取得済のフォードGTへと戻す事としたのです。


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↑惜しくもリタイヤに終わったP.ホーキンス/D.ホッブス組のNo.10(1074)。No.9よりもシンプルな塗り分けが、それはそれでカッコ良い1台。太いタイヤをカバーする抑揚のあるフェンダーを持ったスモールブロックのGT40は、美しいとさえ言える完成度の高いマシンだと思います。


こうして3台製作されたミラージュM1の内、1号車であるM10001がそのままの形で残され、M10002がフォードGTP/1074に、M10003がGTP/1075へと”先祖返り”しました。それまでのフォードGTと異なり、ルーフセクションはスチールからアルミ製となり、前後カウルもFRPから当時最先端の素材であったカーボンファイバー製に変更されて軽量化、エンジンもシーズン途中からレギュレーション一杯の5Lに変更されパワーアップが図られました。プロトタイプの排気量が3Lに制限された事により、フォードと共にフェラーリも姿を消したチャンピオンシップは、いよいよポルシェの時代を迎えるかに見えましたが、意外や熟成され信頼性も高くなったフォードGTは善戦し、BOAC500マイル、モンザ1000km、スパ・フランコルシャン1000km、ワトキンズ・グレン6時間に勝利。マニファクチャラーズタイトルはルマンへともつれ込みます。


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↑こちらは同じく’68年のルマンに出場したウィリー・メアレス/ジャン・ブラトン組のNo.8(1079)。有名なルマン式スタートで焦ったメアレスはドアをきちんと閉めないままマシンをスタートさせ、ユノディエールのストレートでドアを閉めようとしてクラッシュ。1周目を走り切れずにリタイヤとなり本人も重傷を負ってしまいます。ミラージュM1のようなフロントスポイラーの付いたカッコ良い個体なのですが・・・これをダイキャストで作り分けたイクソもマニアックです。


そして迎えた9月、JWAは1074, 1075に新造の1076を加えた3台体制でルマンに臨みました。その陣容はカーNo.9(1075)にF1での怪我により出場できなくなったイクスに代わりペドロ・ロドリゲス/ルシアン・ビアンキ組、カーNo.10(1074)にポール・ホーキンス/デビット・ホッブス、カーNo.11(1076)がブライアン・ミューア/ジャッキー・オリバー組。最大のライバルはやはりルマン・スペシャルのラングヘック(ロングテール)908や907を擁するポルシェ軍団でした。予選でも908が1~3位を独占しその強さを見せつけます。しかし長い本戦ではそのポルシェにリタイヤやレギュレーション違反による失格車両が出てワークス勢を中心にほぼ壊滅状態となってしまいます。


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↑やはりガルフカラーのフォードGTはカッコ良いですね。イクソはこの年のマシンはNo.11(1076 )も製品化していますが・・・残念ながら当方は未入手です。


対するJWAのフォードGTも、まずNo.11が12周目のコースアウトの後にクラッチトラブルでリタイヤ、次いでNo.10がエンジンブローによりリタイヤしてしまいます。しかし唯一残ったNo.9は順調に周回を重ね、2位のポルシェに5周の差をつけて優勝。フォードワークス時代のMk-2やMk-4は7Lエンジンパワーに物を言わせて勝利を得ましたが、JWAの1075は’65年以降脇役に甘んじてきたスモールブロックのフォードGTとして初のルマン優勝を勝ち取り、同時に年間を通じたマニファクチャラーズタイトルを初めてフォードにもたらすという快挙をも成し遂げました。・・・そして栄光の1075は翌’69年のルマンでも劇的な活躍を見せる事になるのです。


― 以下、外伝を挟んで(出来る範囲で)総力特集!! FORD GT40 Vol.10に続く。―


1968年 フォードGTルマン出場車リスト


●JWA(JWオートモティブ)


No.9 (GT40P/1075)  ペドロ・ロドリゲス/ルシアン・ビアンキ 優勝


No.10 (GT40P/1074)  ポール・ホーキンス/デビット・ホッブス リタイヤ6位


No.11 (GT40P/1076) ブライアン・ミューア/ジャッキー・オリバー リタイヤ9位


●クロード・デュボア


No.8 (GT40P/1079) ウィリー・メアレス/ジャン・ブラトン


●ストラサヴェン


No.12 (GT40P/1078) マイク・サーモン/エリック・リデル


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Comments
 No title
絶賛連載、ありがとうございます♪

ガルフカラーどちらもイイですけど、
個人的には覆面レスラーみたいなNo.9(1075)に萌え。

車体左右後端の、馬蹄みたいなペイントはなんなのでしょー?
ガルフ関係でなんか由緒あるマークなのかな??
 No title
ねこざかな様

いらっしゃいませ~。
こちらこそ楽しい連動有難うございました。m(_ _)m
ガルフカラーで号車毎に塗り分けパターンを変えるのは、ポルシェ917
なんかでも有名ですよね。フォードGTでも活躍したのは’67、’68年共に
不思議とこのレスラーみたいなパターンの1075号車なんですよね・・・。
クルマのお蔭なのか、カラーリングのご利益なのか・・・興味深いです。(笑)。

馬の蹄鉄の方は・・・詳しくは分からないのですが、60年代にガソリンの
広告、プロモーションに使われていた・・・らしいです。。。
「あなたのクルマに更なる蹴りを加える」みたいな。
↓の動画の最後に出て来ます。
http://www.youtube.com/watch?v=0yth2gwDWf0

↓プラスティック製のグッズもあったようで・・ちょっと魅力的。(笑)
http://www.timepassagesnostalgia.com/&pm=0&searchkeywords=Gasoline+Transportation&sin=d259

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昭和41年丙午(ひのえうま)年生まれ

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