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(出来る範囲で・・・)総力特集!! フォードGT40 Vol.8; 1967年ルマン、もう1つのストーリー。

今回はFORD GTをベースにしたガルフカラーのマシンをご紹介します。


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先回も記した通り、'67年のルマンにはMk-4, Mk-2B, Mk-1合わせて10台のフォードGTが出場しましたが、その他にフォードGTをベースとしたマシンが2台エントリーしていました。この2台のマシンを出走させたのはJWA(JWオートモーティブ)、オーナーの一人は初期フォードGTプロジェクトでFAV(フォード・アドバンスド・ビークルズ)のマネージング・ダイレクターとして開発に携わったジョン・ワイヤーその人でした。


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↑スモールブロックのフォードGTをベースに空力改善と軽量化、大排気量化によるパワーアップを図ったミラージュM1。キャビンの小さい独特のプロポーションが特徴的です。カーNo.14はデビット・パイパー/ディック・トンプソン組の10001。スタートからおよそ4時間後に吸気バルブ破損でリタイヤ。


ルマン初挑戦の’64年、フォードGTの戦績が全レース全車リタイヤという残念な結果に終わると、フォードはワークス活動をシェルビー・アメリカンに委ね、FAVはホモロゲーション取得のための50台のフォードGT生産やプライベートチーム向けのアフターサービスなどバックアップ業務に回されてしまいます。そしてシェルビーアメリカンを中心とした活動で成果の出た’66年にFAVが解散されると、ジョン・ワイヤーはFAVの設備一式を譲り受け、もう一人のJ・W=ジョン・ウィルメントと共にJWAを立ち上げて独自にレース活動を行う事となりました。


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↑モデルはビザールのレジン完成品。特異なプロポーションをよく捉えています。2台の'67ルマン出場車の他、同年のスパ・フランコルシャン1000km優勝車も製品化。


一方、レース活動には莫大な資金が必要となりますが、ここで大きな役割を果たす事になるのがアメリカの石油会社、ガルフオイルでした。きっかけは’66年、当時ガルフオイルの副社長であったグラディ・デイビスがFAVから1台のフォードGT(1049)を手に入れた事に始まります。フォードGTによるレース参戦により、モータースポーツにおける企業宣伝効果の大きさを実感したデイビスはJWAへのスポンサードをガルフオイルに提言。それが承認され、以降JWAとガルフの密接な関係が続く事となりました。


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↑No.15は後に”ルマン男”の異名を取る事になるジャッキー・イクス/ブライアン・ミューア組の10003。しかし、この年は2時間そこそこでヘッドガスケットを破損しリタイヤ。


最終的にはオリジナルマシンでの参戦を目論んでいたJWAでしたが、初年度はフォードGTをベースとしたマシンで参戦する事とし、ミラージュM1が誕生します。ミラージュM1はスモールブロックエンジンのフォードGT Mk-1をベースとして”ルマンノーズ”をデザインしたレン・ベイリーを中心に開発が進められ、ルーフセクションのアルミ化による軽量化、曲率の高いフロントウインドシールドや効率的なNACAインテークダクトによる前面投影面積の縮小、空気抵抗軽減が図られていました。エンジンはフォードGTのスモールブロック4.7L(289cu.in.)を排気量アップした5Lやホールマン&ムーディーの5.7Lが搭載されました。


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↑ここまでフォードGT系のバリエーションを揃えてくれたビザールには本当に感謝です。・・・スパークと合わせ、まだまだ予定されている製品があるようです。


ミラージュM1は最終的にM10001, 10002, 10003の3台が製作されましたが、先ずは4月のルマンテストデイに10001と10002の2台が参加。スモールブロックのスタンダードなフォードGTに対し1周12.2秒も速いタイムを叩き出し、5月のスパ・フランコルシャン1000kmレースではジャッキー・イクス/ディック・トンプソン組の10003が優勝するなど、早々にそのポテンシャルの高さを見せつけました。そして迎えた10月のルマン、JWAはカーNo.14(10001)デビット・パイパー/ディック・トンプソン組とNo.15(10003)ジャッキー・イクス/ブライアン・ミューア組の2台をエントリーしました。


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↑ミラージュM1 M10003号車はルーツとも言うべきフォードGT 1075へと生まれ変わり'68年シーズンを戦う事になります。


・・・しかしJWA & ミラージュM1のルマン挑戦はあっという間に終わってしまいました。まずイクス/ミューア組のNo.15が2時間目にヘッドガスケット破損によりリタイヤ。パイパー/トンプソン組のNo.14も3時間目の終盤に吸気バルブ破損でリタイヤと、2台揃って早々に姿を消してしまったのでした。・・・翌'68年シーズンはアメリカ車の進出に脅威を感じたFIAがエンジン排気量に制限を設けた事により、ミラージュM1もそのままでは参戦できない状況となってしまいます。フォードGTの進化・改良型として誕生した3台のミラージュM1の内、10002と10003の2台は数奇な運命を辿ってルーツであるフォードGTへと生まれ変わり、大きなドラマを生む事になるのです。


― 以下、(出来る範囲で)総力特集!! FORD GT40 Vol.9に続く。―

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Comments
 No title
ガルフカラー、キター!

フォードGT(今回はミラージュか)とゆえば、
やはりこの配色を思い浮かべます。

個人的な都合でお待ちしておりました。
来週はひねくれた連動をさせていただきたいので、先に御許可申請。
 No title
ねこざかな様

いらっしゃいませ~。
>来週はひねくれた連動をさせていただきたいので、先に御許可申請。
おや、一体なんでしょうか?楽しみなようなコワイような(笑)。
とても楽しみです。こちらこそよろしくお願い致します。m(_ _)m

・・・で、有名なこのガルフカラーなのですが、明るいパウダーブルー
という色は、実はガルフのコーポレートカラーではないのだそうです。
実際はもっと暗いブルーでその色に塗られたマシンもありますが、
サーキット映えが今一つで系列の別の石油会社の色を使っているそうです。

・・・と言う事で当方はガルフカラーを後2回扱う予定であります。
 No title
この頃のGT40、なかなか戦闘的で良いですよねー

リアフェンダーのライン、、なかなかソソリますなぁーw
 No title
覆面える様

いらっしゃいませ~。

ルーフが小さいミラージュM1も中々良いですよね。
タイム的にはポテンシャルは高かったようなので、もう1年ぐらい
ルマンで戦わせてあげて欲しかったな~と思います。

一番下の画像のGT40は次回ご紹介予定の’68年出場車ですが、
スモールブロックのMk-1ながら太いタイヤを履いているので
リアフェンダーは初期のモデルよりも張り出していてよりグラマラス
なんですよね。ヒストリーも含め、個人的にはこのタイプが一番好き
かも知れません。ixoのモデルも素晴らしいと思います。
 No title
この手の車も意外と持っているのですね。続々出てきますね。
 No title
doobie brother様

いらっしゃいませ~。

そうなんですあと2~3回アップしようと思っています。
基本フツーの乗用車や働くクルマが好きな当方ですが、
FORD GTだけは別・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。。。。

とか言いながら、競い合ったフェラーリも欲しい、同じ年の他の出場車
も欲しい・・・と、どんどん対象が拡がって行ってしまうのがこの趣味の
恐ろしい所(笑)。

一時期はフェンダーが独立したクラッシックカーにも手を染めていました。。。
その後アメリカ車に絞ったのに、最近になって新製品ラッシュで大変な事に・・・。

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昭和41年丙午(ひのえうま)年生まれ

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