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(出来る範囲で・・・)総力特集!! フォードGT40 Vol.2; 1964年 ルマン24時間レース初参戦。

1964年、フォードGTはいよいよにルマン参戦。・・・果たしてその結果は!?


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1963年のプロジェクト始動から11か月という短期間で開発されたフォードGT。1964年のニューヨークショーでプレスへのお披露目が終わるや否やヨーロッパに送り返され、4月18日のルマン・テストデイに参加する事になりました。完成の遅れやニューヨークへ空輸してのお披露目などドタバタの結果、それまでの合計走行時間は僅か4時間余り、高速走行の経験はゼロと言う、ほとんどぶっつけに近い状態でのチャレンジとなりました。


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↑4月18日のルマンテストデイに現れたフォードGT。冷却性能向上のためノーズに開けられた開口部など、プレス発表時とは微妙なディテールの違いを見せます。モデルはプロトタイプと同じビザール製レジン完成品。


ここでフォードGTの基本的な構成を簡単におさらいしておくと、メインモノコックはツインチューブ式でルーフまで全てスチール製。ルーフに大きく切れ込んだドアと前後カウルはFRP製。サスペンションは前後ダブルウイッシュボーン、エンジンはこの時点では255cu.in(4.2L)のOHV V8で350bhp/7200rpmのパワーと37.4mkg/5600rpmのトルクというスペック。運転席後方にマウントされ、イタリアコロッティ製の4速MTを介して後輪を駆動するミッドシップレイアウトを採っていました。尚、GT40という車名はフォード社の正式呼称ではなく、車高が40インチ(最終的なスペックでは40.5インチ=1,030mm)である事からこうに呼ばれるようになったようです。


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↑ビザールでは’64年のフォードGTをプレス発表時のプロトタイプ、ルマン・テストデイ、ニュルブルクリンク1000kmレース、ルマン本戦仕様と完璧にフォロー。細部ディテールの違いを見事に再現しています。カーNo.10、102号車はクラッシュしたものの修復され、10月の本戦に出場しました。


テストデイには101号車・カーNo.11と、102号車・カーNo.10の2台、ドライバーはロイ・サルバドーリとジョー・シュレッサーという陣容で参加。しかし開発を急いだ上にまともな試験走行の出来ていなかったフォードGTの走りは安定性を欠いていました。その大きな要因はサスペンションセッティングとボディの空力性能で、ドライブしたサルバドーリの報告によると、長いミュルサンヌ・ストレートで時速273.6km/h走行時にリアホイールが空転したとの事です。結局このテストデイでは2台共にクラッシュ。ドライバー達は幸いにも軽傷で済みましたが、記念すべき第1号車の101は大破してしまい、レースデビューする事無く廃車の運命を辿りました。


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↑テストデイ時と本戦時の102号車。サイドビューで見ると前後スポイラーの有無やフェンダー前端のサイドマーカー等の差異がお分かり頂けると思います。


そして来る1964年11月、フォードGTはいよいよルマンに初参戦。この年フォードは3台のGTをエントリー。102号車・カーNo.10がフィル・ヒル/ブルース・マクラーレン組、103号車・カーNo.11がリッチー・ギンサー、マスティン・グレゴリー組、104号車・カーNo.12がリチャード・アトウッド/ジョー・シュレッサー組という陣容でした。この年のフォードの戦略はNo.10が打倒フェラーリの本命、No.11はフェラーリ陣営をオーバーペースに巻き込んでメカニカルトラブルを誘発させる役割、No.12は堅実に走ってとにかく完走を目指すという分担となっていたようです。


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↑ビザールのルマン本戦仕様モデルは、大きくなったフロント開口やレイアウト変更されたランプ類、前後スポイラーなどを的確に再現しています。かなり闘うレーシングマシンらしい容貌に変化している事が分かります。カーNo.10はエースとも言うべきフィル・ヒル/ブルース・マクラーレン組の102号車。No.11(103号車)、No.12(104号車)も製品化されています。


フォードGTはテストデイでの苦い経験を基に各部を改良。デビュー戦のニュルブルクリンク1000kmレース時には冷却性能向上のためドライビングランプがフロント中央からヘッドランプ下に移設され、中央部には大きな開口が設けられました。また、テールリフトを抑える為、リアカウル後端はスポイラーが追加されました。ルマン参戦時には更にフロントにもスポイラーを追加、リアスポイラーはカウルと一体化され、サイドマーカーをフェンダー側面に移設するなどの改良が施されていました。


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↑テストデイから本戦へ、大きく変貌を遂げた102号車。実車の仕様変更を忠実に再現している辺りはレジン製モデルならではと言えましょうか・・・。


予選ではNo.11のギンサーがジョン・サーティースのフェラーリ330Pに次ぐ2位、No.10のヒルが4位、No.12のアトウッドが9位と好位置につけ、本戦での活躍が期待されました。本戦はスタートと同時にギンサーが猛チャージ、先行するフェラーリ3台を抜いて2周目にトップに立ち、作戦通りに2位以下を引き離しに掛かります。一方ヒルのNo.10はスタートでエンジンストールを起こし最下位でスタート。ウェーバー製キャブレタージェットの目詰まりというトラブルを解決する間に順位は44位まで落ちてしまいます。


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↑この荒削りで戦闘的なフロントマスクは、それはそれで魅力的であります。


ォード勢に異変起きたのはレーススタートからおよそ4時間後。アトウッドのドライブするNo.12がミュルサンヌストレートで火災を起こしストップ。アトウッドは脱出して無事でしたが、なんと耐火性合成素材であるはずのフューエルホースがナイロン製で溶けてしまったという殆ど殺人的なミスによるものした。続いてサーティースのフェラーリとトップ争いをしていたギンサー/グレゴリー組のNo.11がリタイヤ。コロッティ製のトランスミッションのトラブルでした。


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↑この2台のモデルは同じ102号車の1964年ルマン・テストデイ仕様と本戦仕様。実車がこのように並ぶ事はありません。


最下位スタートとなったものの最後まで残ったヒル/マクラーレン組は、キャブレターのトラブルが解消した後は驚異的な追い上げを見せ、夜中にマクラーレンにドライバー交代して5位に浮上。その後ヒルが3分49秒2という最速ラップタイムを叩き出しますが、直後にギアボックストラブルを起こしてピットに帰って来ました。こうしてレース半ばを迎える事なくフォード勢は全車リタイヤとなり、挑戦初年のルマンは終わりを告げました。イタリア製トランスミッションがリタイヤの要因となった事は、皮肉と言えば皮肉な結果ではありました。


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↑こちらは京商のシェルビー・コブラ・デイトナクーペ。残念ながら’65年ルマンのクラス優勝車仕様ではありません。古い製品ですがこちらも素晴らしい出来。しかも購入した当時の価格は確か¥2,800-!!・・・良い時代でした。。。


フォードが全車リタイヤに終わったこの年のルマンはフェラーリの圧勝。トップ6の内5台をフェラーリが占める盤石の勝利でした。・・・しかし、ここにただ1台喰い込んだのがシェルビー・アメリカンがエントリーしたカーNo.5のコブラ・デイトナクーペ。ダン・ガーニー/ボブ・ボンデュラントのドライブで総合4位、GTクラス優勝という快挙を成し遂げました。フォードと同じように打倒フェラーリを目指していたキャロル・シェルビー。彼は翌1965年からのフォードGTプロジェクトに大きく関わる事になります。


以下、(出来る範囲で)総力特集!! FORD GT40 Vol.3; 1965年 怪物Mk-2登場に続く。

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Comments
 No title
短距離走者の様にしなやかな感じのマークⅠのフォルムですが、同世代のフェラーリやローラ等のヨーロッパ製の車に比べたら、やっぱり筋肉を連想させるフォルムだなぁ。
コブラもマッシブなフォルムだし、デザインの面でもアメリカを感じさせるのが面白い。
GT40の初年度チャレンジは残念な結果に終わったけど、エンツォ・フェラーリにドライバー契約を破棄された際に「いつか貴方を打ち負かしてやる!」と言ったキャロル・シェルビーの一言が(GTクラスとはいえ)実現した年でもあるんだなぁ…。
GT40が出たお陰でランボルギーニのスタッフが刺激されて、後のミウラに繋がるのがコレまた面白い。
 No title
桃色ジープ様

いらっしゃいませ~。
初期のFORD GT Mk-Ⅰ、仰る通り後のMk-Ⅱなどに比べるとしなやかで
なおかつ筋肉質なフォルムですよね。それでもルマン本戦の時点では既に
結構厳つい顔付きになっているのが興味深いです。

コブラ・デイトナクーペもどことなくフェラーリ250GTOに似ているけど
やはりマッチョな感じがしますよね。キャロル・シェルビーはコブラでGT
クラスに勝利し、フォードGTに係わる事でプロトタイプクラスでも勝利
した事になりますね。・・・まあ、フェラーリが重ねた勝利の数とは比較
出来ませんが・・・。

エンツォ・フェラーリとキャロル・シェルビー、同じようにレーシング・ドライバー
からカー・コンストラクターとなり、レースで勝利するこ事で名を上げた
と言う点では似ている所もあるのに、その人間性や生み出したマシンの
アプローチが全く異なるのは本当に興味深いです。

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 No title
リタイア組も含め、フルリリースするビザールが凄いのか・・・
それを着々と配備するPonys41様が凄いのか・・・

短時間でのさまざまな改修は、戦車とかに通じるものがあるような。
戦闘力を高めるための飽くなき追究という点において。
 No title
ねこざかな様

いらっしゃいませ~。
’65以前のフォードGTはやっぱりビザール様々って感じです。
ダイキャストではここまでの作り分けは出来ないと思います。
・・・実はフォードGTでもこの辺りは意外とセール価格になっている
物もあって、当方も多くは結構お安い値段で捕獲出来ました。
物によっては半値以下・・・紙箱が変色していたりですが無問題です。

短期間での改修、まさに仰る通りですね。フロントのインテークや
スポイラーはかなり応急措置的というかやっつけ感のある仕事っぷり
にも見えます(笑)。試行錯誤が目に見えてとても興味深いです。
それに較べると、末期のガルフカラーの頃はやはり色々と洗練・熟成
が進んでいるように思えます。
 No title
おおおっっ♪、

ついついデイトナコブラに目が行って、、(汗

で、同じ102号車でも、けつこうディテールが違うものなのですねー

しかし、ナイロン製の燃料ホースって、、あーたっw
 No title
覆面える様

いらっしゃいませ~。
デイトナコブラ、京商の結構古い製品ですが良い出来ですよね。
当方の所有する個体はかなり古いもので、本文にも記した通り
購入価格は¥2,800-位だったと思います。・・・あの頃は良かった。。。

102号車、ホントはルマン・テストデイと本戦の間にニュルブルクリンク
1000kmレースに出ていて、フロントのスポイラーがなかったり、リアの
スポイラーがカウルと別体だったりこれまたディテールが異なります。
その仕様もビザールからバッチリ発売されているのですが、きりがない
ので買っていません。・・・軍資金にも限りがありますし。。。

・・・ナイロンはヤバイですよね~他の2台がよく無事だったなと・・・(汗。。。)

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昭和41年丙午(ひのえうま)年生まれ

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