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1/43キュービック・インチ アメリカ車を1/43モデルでアーカイブ

 

'69~'70 マスタング特集; 締めはマテル・グラントロス '70 Boss 302

長々続けて来た'69~'70 マスタング特集、往年のモデルをご紹介してひとまず終了です。

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SS(スーパースポーツ)、GS(グランドスポーツ)、トランザム、マッハ1、エリミネーター、R/T(ロード・アンド・トラック)、コブラジェット、マグナム440・・・etc. アメリカ車のスポーツバージョンや高性能エンジンに与えられた呼称は、ハッタリが効いていて実にカッコ良いものが多いですね(笑)。302と429、2台の特別なマスタングに与えられた「ボス」の名前も、何やら凄味や迫力といった物が感じられますが、これはボスマスタング開発時期にシーモン・E・ヌードセン副社長と共にGMからフォードに移籍した日系人デザイナー、ラリー・シノダがヌードセンの事を敬意を込めてこう呼んだ所から来ているのだと言われています。ヌードセン、シノダがフォードに在籍した期間は僅かであり、それがなかったらマスタングのコンペティショングレードのカタチや名称は、全く違った物になっていたかも知れないのです。

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↑当方が所有するグリーンメタリックの個体の1台は、前オーナーが手を加えたと思われ、ラジエターグリルにスミ入れがなされ、ボディサイドのストライプは1度剥がして不要部分を切除してから貼り直してあるようです。また、どう処理したのか分かりませんが、ファストホイールのトレッドを詰めて、本来ボディからはみ出していたタイヤ&ホイールをツライチに調整してあります。これがまたカッコ良かったりします。センスの良いカスタマイズだと思います。

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↑先週ご紹介した童友社の1/43プラキットはこのマテル・グラントロスのミニカーにボディのフォルムが良く似ています。その上、エンジンフードの黒塗り部分を別パーツ化してある点もよく似た処理となっています。

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↑床板には”MATTEL”や”HOT WHEELS”と共に、”MEBETOYS”や”MADE IN ITALY”の文字が刻印されています。

・・・さて、先週のクイズ(?)の答え、童友社の1/43プラキットの参照元と思われるモデルは・・・マテルから発売されていたグラントロスシリーズのMUSTANG BOSS302であると当方は思っています。パッケージには見慣れたHotWheelsのロゴも確認出来ますが、ミニカー自体は当時マテルの傘下(?)にあったメーベトイの製造になるもので、床板にはメイド・イン・イタリーの刻印も見られます。エンジンフード、トランク、ドアが一通り開閉し、シートバックが倒れるのも昔のミニカーっぽいです(笑)。ボディカラーのバリエーションは当方の知り得る限りではグリーンメタリックとブルーメタリックの2種(更にインテリアの成型色にバリエーションがあるようです。)で、Boss 302の特徴的なストライプは透明フィルムに印刷した粘着式のステッカーによっています。尚、このモデルには旧ソビエト製のOEMまたはコピー製品も存在するようです。

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↑淡いブルーメタリックの個体はグリーンメタリックに比べて見掛ける機会が少ないように思います。このモデルで問題なのはステッカーで再現されたストライプ。経年劣化で剥がれたり汚れたりしてしまう事が多いようです。

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↑エンジンフード、トランク、ドアなどが一通り開閉し、シートバックが倒れたりするのは古い1/43では定番です。子供の頃はそういう部分に高級感を抱いたものでした・・・。

今日的な目で見れば、ボディのプロポーションは実車を正確にスケールダウンしたという感じではありませんし、ホイールも実車と異なる物を履いていたり、テールランプなど細部のディテールも大雑把だったりします。・・・ですがこのモデルにダイキャストミニカーとしての価値がないかと言うと、そんな事は断じてないと当方は思います。このボス302は何とも言えない独特の魅力や説得力に溢れたモデルです。実車とは異なるフォルムなのに'69~'70マスタングの持つダイナミックな躍動感やマッチョな迫力が非常に良く捉えられてように思います。粒子の細かい美しいメタリック塗装や、ステッカーによるストライプも雰囲気を大いに盛り上げています。大雑把なディテールも、却ってアメリカ車らしいおおらかさが感じられるような気も・・・(笑)。

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↑当方が所有する2台目のグリーンメタリックの個体は、前オーナーによってサイドのストライプが剥がされ、緩くてすぐ半開きになるドアが閉じた状態で固定されています。前オーナーの嗜好により異なるカスタマイズがなされている事も絶版ミニカーの面白い部分かも!?

ミニカーの魅力って不思議なものです。実車を忠実にスケールダウンすれば、それが最高の”自動車模型”になるかと言うと、必ずしもそうとは言い切れないのではないでしょうか。近年はレーザースキャン等で実車を測定し、そこから3DのCADデータを作成、そのデータを基にダイレクトに金型切削を行うといった事が可能になっています。しかしそうした技術の無かった時代の旧いミニカーには、データに捉われない、原型師の感性による造形の魅力があるように思います。(そうしたセンスは、嬉しい事に現代のホットホイールにも引き継がれていますよね。)・・・ひょっとしたら、それはもはやスケールモデルではなく、アートの領域にある存在と言えるのかも知れません。

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↑このミニカーは本当に不思議な魅力を持っています。それは原型を創り出した原型師の感性がダイレクトに反映されているゆえかも知れません。
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Comments
 こんにちは~!
今回のミニカー、マテル製といえばいいのでしょうか、それともメーベトーイ製でしょうか、いずれにしても大変味のあるデフォルメですね~!
ちょっと大味に見える細部処理がまた似合っちゃうところも、アメ車の懐の深さですね。
そして、こういうミニカーを3台も所有されているとは、さすがPonys41さんです!
面白いミニカー、有り難うございました。
 
 どうもです。
 今回紹介の品は、素人目にもかなりデフォルメ感がありますが
これはこれで趣があるように思います。
 全然関係ないですが、今回の抹茶メタリックを見て家にあった
セドリックを思い出しました。
 Re: こんにちは~!
celica197012様

コメント有難うございます。
今回のモデルは製造メーベトイ、企画・販売マテルと言った感じなのではないかと思います。
仰る通り、なかなか大胆なデフォルメがなされているので好き嫌いが分かれるミニカーだろうと思います。
或いはリアルなボディカラーやストライプが無かったら印象はかなり違っていたかも知れません。

かつては'70マスタングの1/43ミニカーと言えばこのモデル位しか思い浮かばない時期が長く続きました。
最初に手に入れた個体がストライプの無いグリーンで、続いてもう1台のグリーン、ブルーメタリックは
数年前にようやく出会う事ができました。

・・・この手の絶版モデルは、それぞれ思い出があるので中々手放せないんですよね~(笑)。
 Re: タイトルなし
doobie brother 様

コメント有難うございます。
ミニカーって、実物に忠実にスケールダウンする程にリアルになってゆきますが、同時に無機質というか
冷たい感じになってゆくように思います。個人的には作り手の思い入れが感じられるモデルの方が
感動があると言うか、愛着が湧くような気がします。

メタリックグリーンのセドリック、ダイヤペットの大きいモデルですね。クルマのボディーカラーというのも
流行り廃りがあります。70年代初頭は世界的にこんな感じのメタリックが流行っていたのでしょうね。
日本では猫も杓子も白みたいな時代もありましたっけ・・・。
 
同製品は1970年代初頭を代表する「当時最高」のマスタング系ミニチュアカーだと断言できますが、フロントマスクの湾曲が一切ない「平板」な造形には目に馴染むのに一定の時間を要すると思います、正直言って。
それでも見事なサイドビューの作風は歴史を超えて不滅である上、そうした大味且つ荒削りな隠し味も持ったデフォルメは唯一無二のオリジナリティがあることに免じて、フロントマスクの処理も特有の味わいを醸す要素と取ることもできるのではないでしょうか。
若草色メタ並びに透明感あるシルバーの塗色もまた、初代末期マスタングらしさを引き立てるセンスに満ちていると感じられてなりません。
「溜黒」や「濃紺」と言った荘厳なカラーにシンボライズされたキャデラックやリンカーンがアメ車の「マダム」「熟年オジン」ならメタリックグリーンが最も映えるマスタング・ボスは「コマダム」「青年/少壮実業家」.....個性鮮やかですね!
 Re: タイトルなし
真鍋清様

コメント有難うございます。
仰る通り、このモデルは本来尖っているハズのノーズ部が平ですよね。
当方はすっかり慣れているので気になりません(笑)。
このモデルの魅力はなかなか言葉に表す事は難しいですね・・・。件の童友社のプラキット、
今回の画像を見て頂くと、その辺りも似ている事がお分かり頂けるのではないかと思います。

ボディカラーはグリーン、ブルー共に美しいです。画像検索等をするとグリーンのボディには赤のインテリア、
ブルーのボディにはブラウン系のインテリアというバリエーションがあるらしいのです。
グリーンメタリックは実写の画像を見ると赤のインテリアが多いようで、バリエーションとして
探したくなってしまいます。
 大雑把も味ですね。
アメ車のハッタリが効いた呼称には、ハッタリが効いたデフォルメがよく似合うのかな?

前オーナーの細かいこだわりカスタマイズ、これはこれでナイス!

童友社も昔は出来ても、今の時代では無理かなぁ…。金型があっても再販は難しいかぁ…。

“MADE IN ITALY”の文字だけで特別感でテンションあがりますね。
開閉の多さもプラスUP、エンジン眺めてまたプラスUP!

大雑把なディテールもカッコ良ければOK!ですね。このスケールまでなら。1/64?だとホットホイールを筆頭に沢山ありますし。
1/43は精密な物とそうでない物の名車が揃っているなぁ…と感じています。

ミニカー奥深し…。
 Re: 大雑把も味ですね。
65〜73Mus好き過ぎる者…様

コメント有難うございます。
マテル(メーベ)のこのマスタング、何というか70年代初頭のアメリカ車の持っていた勢いというか
輝きというか、そういうムードが感じられるんですよね・・・。当方がこのモデルが好きな理由はその辺り
に有るのかも知れません。

通常、絶版モデルはいわゆるミントコンディションに近い方が金銭的な価値は高いですが、
このモデルのカスタマイズはアメリカ車の事をよく分かっている人の手によるものだな~と感じられ、
それも気に入ったので入手しました。

童友社のキットは・・・そうですね金型が残っていても、今再販するのは難しいかも知れませんね。
同様にフル開閉のモデルも現在の技術で作るとオートアートみたいな雰囲気になるので、やはりこの味わいは
時代のなせる業なのだろうと思います。

仰る通り、小スケール~1/43近辺のモデルは様々な味わいのモデルがありますね。
精密な物、味わい系、ユル系・・・それぞれ楽しんでしまえば良いのだと思っています(笑)。
 お待たせいたしました
ご無沙汰しております。
やっと移転が完了いたしましたのでご報告いたします。
http://blog.livedoor.jp/miru2009/

マテルのグラントロスシリーズは、メベトーイのリニューアルやホッドロッドの方に目が向きがちですが、このモデルをはじめアストロⅡやcan-am系といったこのシリーズ専用に作られたモデルはバランスが良くどれも傑作ぞろいです。
個人的にはメベトーイの旧モデルに無理矢理スピードホイールを履かせた仕様も嫌いではないです(笑)
 Re: お待たせいたしました 移転おめでとうございます!!
うる様

ご連絡有難うございます。
ブログ移転、おめでとうございます。
早速拝見してまいりましたが、記念すべき第1回記事も流石の大物ですね。
今後も素晴らしいコレクションの数々を楽しみにしております。
当方のブログへのリンクを頂いておりましたので、早速当方もリンクを設定させて頂きました。
今後ともよろしくお願い致します。

マテルオリジナルのモデルはやっぱりその意向が強く反映されているのでしょうか?
仰る通り車種選定や仕上がりにらしさを感じられますね。
・・・アストロⅡ、とてつもないジャンクは1台所有しているのですが、いずれコンディションの良い
個体を捕獲したいものです。

>個人的にはメベトーイの旧モデルに無理矢理スピードホイールを履かせた仕様も嫌いではないです(笑)
うんうん、それも凄~くよく分かります(笑)。

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昭和41年丙午(ひのえうま)年生まれ

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