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ガムダクールをもう1台 ~ Gamdakoor Sabra '68 Ford Thunderbird

先週に引続き、わが愛しのブランド、ガムダクールから'68サンダーバードをご紹介します。

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・・・という事でサンダーバードであります。当ブログにおいて、それは英国のSFスーパーマリオネーション作品(とそのリブート版)ではなく、はたまたJR西日本の特急電車でもなく、ましてやアメリカインディアンに伝わる伝説の生物であろう筈もなく、米国フォードのクルマを指します。(ベタで申し訳ないのですがどうしても書きたくなっちゃう/笑) フォードサンダーバードは'55年、コンパクトな2シータースポーツカーとして誕生しました。これは'53年にGMが発売したコルベットを強く意識していたであろう事は想像に難くありません。しかし2シーターのスポーツカーは需要が限られていたため、その後はコルベットとは異なる進化の道を辿って4シーター化・大型化されてゆきました。特に弟分のマスタングが登場してからはその傾向が加速、一時はラインアップに4ドア版までを加え、以降高級パーソナルカー路線をひた走る事となりました。その後初代モデルを彷彿とさせるレトロモダンな'02~'05年型を最後に、残念ながら長い伝統を誇るこの名前は途絶えてしまっています。

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↑'67~サンダーバードはラインナップに4ドアを擁し、高級パーソナルカーへと本格的に舵を切った世代と言えるかと思います。

今回ご紹介する'68年型は、'67モデルイヤーに登場した5世代目で、(アメリカ車の世代をどこで分けるかは中々難しいのですが・・・) まさにマスタングの登場を受けて大きく路線変更を図った世代です。このモデルからリンカーン・コンチネンタル・マークⅢとシャシーを共有、114/116インチの2種類のホイールベースが用意され、従来からの2ドアボディに加えて観音開きのリアドアを備えた4ドアがラインナップに加わりました。その一方、初代以来継承されて来たコンバーチブルが廃止されている事は、このクルマの商品コンセプトの変化を物語っているように思えます。'67~'69までは格納式のコンシールドヘッドランプ、'70~'71は固定ヘッドランプながら中央部が大きく突き出たラジエターグリルでどちらも個性的な顔つきをしています。個人的には後期'70~'71が最も好きなサンダーバードなので、1/43でのモデル化を熱望したい所です。


↑コチラの動画で紹介されているビカビカの'67サンダー、1分27秒辺りと2分34秒辺りで観音開きのドアが開閉されます。

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ミニカーは表題にも記したように当方の大好きなガムダクール製の1台。ラジエターグリル等のディテールから'68年型の2ドアハードトップと思われます。バイナルトップ(日本でいうレザートップ)や馬車の幌枠=ランドー・ジョイントを模したリアピラーのガーニッシュを持たないシンプルな姿でモデル化されています。残念ながらプラスチックケースの大きさに規制されて縮尺は1/43よりやや小さいのですが、実車の低く長いプロポーションは上手く再現されているのではないかと思います。例によってシンプルな部品構成ですが、トランクの開閉機構を備えています。尚、この世代のサンダーバードは1/43でも比較的モデル化に恵まれており、パッと思いつく物でも同じ'68年型がスペインのナコラルから、'69年型が往年のディンキーから、amtのプラキットでは'68と'69がそれぞれ発売されています。また、最近ではブルックリンから'67、NEOから'69がそれぞれ4ドアでモデル化されています。

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↑当方が入手したモデルは、ケースに一般的なガムダクール・サブラとは異なるカードが付属していました。

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↑左から初版であるクラグスタン・デトロイトシニア版のカード、ポピュラーなガムダクール・サブラのカード、そして後期タイプ(?)のカードです。

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↑クラグスタン・デトロイトシニア版のカードの裏面には、全24種の製品リストが記載されていますが、海外の文献によると、クラグスタン版で実際に販売されたのは18車種だったとされています。

先月号のモデルカーズ誌にも掲載されたイスラエル製ミニカーのガムダクール、膨大な色違いやサブナンバーバリエーションを除くと、基本的なラインナップは24種類になります。海外の文献によると、米国クラグスタン社からのオーダーで製造された初版ともいうべきデトロイト・シニアシリーズでは、実際に発売されたのは18車種だったとの事。残る6車種は販売自体をガムダ社自身で行うガムダクール・サブラ版になってから登場したようです。そのラインナップの殆どが'66年型である中、シボレー・カマロ、ポンティアック・ファイアバードキャデラック・デビル、先回ご紹介したシボレーCシリーズピックアップフォード・トリノ、そしてこのサンダーバードの6台が'68年型である事から、おそらくはこれら6台が後から追加されたモデルではないかと推測されます。前述の文献によると、計画ではこの他にも数車種が製品化される計画だったとの事で、もしもそれが発売されていたら・・・と、ついついその姿を想像してしまいます。

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Comments
 
シンプルながら実車の造形を克明に生かした、カッチリした仕上がりはイスラエル製サブラ・ミニカーのアイデンティティであることを再認識させられる逸品ですね―1968年式フォード・サンダーバード。
430cu.inの360psエンジンを使用した同車、重量が2トンの大台を超えてしまい熱烈なサンダーバード・ファンからはこてんぱんに叩かれた一台ですが、いつまでも2シーターのベビーサンダーの亡霊に取り憑かれるのもどうかというわけで、これはこれで「時代に合わせて米国人にとって最良のパーソナルカーを創造していく」というフォード社がサンダーバードに込めた哲学が一つのクライマックスを迎えた世代ではないかと思います。
事実この形のサンダーバードはフロントにもドラムブレーキ!!を採用するなど「一次安全性」には問題も散見された反面、後の80年式サンダーバードなんかよりも遥かに個性的で「棘がある」点は買えるのでは無いでしょうか。
ハードウェアの水準は手放しで一級とは言えないにせよ、同時代の情勢に照らして一定以上の支持を受け、社会的意義を見出した'68年式サンダーバードは観音開き4ドアの展開共々、「高級パーソナルカーを極める」ことに執念を燃やした一作と言えるでしょう。
PS(追補)
等々、振幅も多く「波瀾万丈」を地で行ったサンダーバードの歴史ですが、さる有力誌の表現を借りれば「魅力的な2シータースポーティカーから高級パーソナルカーへ、プレイボーイカーへ、そして平凡なアメリカ製クーペへ.....」という1980年頃見受けられたくだりは小生にも心に響きます。
何ならこの中の「プレイボーイカー」という表現は「1977年式サンダーバード」を語ったものだそうですが、同世代を素直に「高級パーソナルカー」と言わずそれとは一線を画した(「プレイボーイカー」なる)奥歯に物が挟まったカテゴリー名で示されている点、意味深だと思いませんか?
だって「高級パーソナルカー」というほど重みのある、威厳に富んだ存在意義ではなく、もっと線が細い「気分本位」の「プレイボーイカー」という枠組自体「手放しで高級じゃない、ほんの『気取ったクーペ』」ほどの意味に取れてしまい、まあ言うなれば「中級パーソナルカー」、そうある時期の日本に置き換えるなら「最高級クラウンにセドリック、トヨタソアラ」に届かない「三菱ギャランラムダにコロナマークII、もしかしてブルーバードのハードトップ!!???」辺りのプレステージ性しか有していない「インターミディエイトベースの」'77サンダーバードの苦悩を示していて涙をそそると思いますが管理人様はその辺りの匂い嗅ぎ取られたでしょうか?
 Re: タイトルなし
真鍋清様

コメント有難うございます。
改めてガムダクールのラインナップを眺めてみると、GMのクルマが圧倒的に多く、
フォード、クライスラー系は意外と少ない事に気付きます。
サンダーバードはマスタング、トリノ、フォードGTと共に、フォード系車種として
モデル化されました。仰るとおりプロポーションは中々ではないかと思います。

歴代サンダーバードの中ではやはり80年代初頭は厳しい時期だったように思います。
同時代のアメリカ車の例に漏れずサイズダウンを補うために装飾過多になっていましたよね。
当方は’77辺りも嫌いではないですよ。・・・ですが最も好きなのは’70~’71、
エアロボディの’83~も好きです。この辺りが近年の水準で1/43でモデル化されると
嬉しいのですが・・・。
 
そうだ!
当の1968年式サンダーバードは、後輪に3リンクのトレーリングアーム式コイルバネを採用しており、同じフォードのマーキュリーモンテレー/パークレーンやGMフルサイズ各車と並んで「半楕円リーフ=板バネが大半を占めていた」同時代のアメリカ車の中ではシャーシー設計に注力していたのは頼もしいと感じられます。
何せ1968年の時点でフォード社の最高級車リンカーンでは4ドアのコンチネンタルは板バネで、3リンクといえば翌年登場の2ドアクーペのコンチネンタル「マークIII」まで待たねばならなかったのだから!
さてサンダーバード史の「もうひとつの傑作」1983年型は1/60程度の小スケールがフランスのマジョレットから発売されていたことがあり、こちらはレッドと銀の2トーンを基調としたイカした塗り分けでエアロフォルムがいっそう引き立つのみならずシルバーメッキの内装が泣かせる演出で、小粒ながら実に気が利いたモデルでいつか古物屋で入手しようかと目論んでいるところです☆彡
※出典
「別冊CG 自動車アーカイヴ Vol1 60年代の日本/アメリカ車篇」
発行=二玄社
P.59/64/67
 Re: タイトルなし
真鍋清様

コメント有難うございます。

'60~'70年代のアメリカ車、リアサスは圧倒的にリーフが多いですが、上級車種を
中心に、そうではない車種も散見されますね。これは当方の個人的な見解なのですが、
アメリカはフリーウェイを中心に道路の整備が進んでいたので、クルマの側のハード
ウェアを頑張る必要性が低かったのではないでしょうか。近年のアメリカ車の性能が
欧州車に比類し得るようになったのは、道路インフラの整っていない新興マーケットが
アメリカのメーカーにとっても重要になっているからではないかと思っています。

・・・'83サンダーーバード、カッコ良いですよね。
マジョレットの小スケールモデル、過去記事で紹介しております。↓
http://143cuin.blog.fc2.com/blog-entry-164.html

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